コンテンツ制作

伝わる文章を書くための4つのステップ(第3回)

更新日:2015/05/31 公開日:2011/06/15

塚本 清志 (ツカモト キヨシ)

株式会社ポエガ 取締役

塚本 清志 (ツカモト キヨシ)

こんにちは。株式会社ポエガでコピーライターをやっております塚本です。

今回は、ぼくが文章を書く際の3番目の工程。

(3)ざっと書いてみる

について解説していきますので、どうぞお付き合いください。

ちなみに全体的な手順としては以下の通りです。前回までのコラムもアフィ大にアップしていますので記載よりリンクしてご確認ください!

◆文章を書く手順

扱う商品は引き続き、空想上のレトルトカレー。とってもおいしいと評判の『アクトレカレー』です。それではさっそくまいりましょう。

要は、前回のコラムでまとめた訴求ポイントに沿って、文章を書いていけば良いのですが、おそらく一番困るのは「味」の表現ではないでしょうか。

いくつかのライティングテクニックをお教えしますので、ぜひ参考にしてください。


● 「味」を表現するときに気をつけるべきこと

「味」を表現する上で、皆さんに意識しておいてほしいのは、「美味しい」と言い過ぎないことです。 なぜなら、ほとんどのレトルトカレーが商品ページで 「美味しい」と言っているから。 ユーザーに『アクトレカレー』を選ぶことの意味を伝えなければ、購入する価値を感じてもらえないんですね。 できるだけ、具体的なイメージが広がるように表現しましょう。 ただ、テクニックとしてはあまり言われていませんが、きっちり「美味しい」と書くことも、大切です。 例えば、  ・本場インドからやってきた美味しいカレー  ・本場インドからやってきたカレー この2パターンでは、上のほうが美味しそうに感じませんか? 人は、「美味しい」という言葉を目にすることで、「美味しそう」と感じるという側面もあります。でもその回数が多くなりすぎると、怪しくなっちゃうんですよね。バランスをとって書いていきましょう。

● 「おいしさ」は、五感で感じるもの

人は、その食べ物がおいしいかどうかを舌だけで判断しているわけではありません。

 ・おいしそうな「見た目」
 ・おいしそうな「音」
 ・おいしそうな「舌ざわり・手ざわり」
 ・おいしそうな「におい」
 ・おいしい「味」

このように、五感をフルに使ってインプットされる情報を総合的に判断して、「おいしい」と感じているのです。

『アクトレカレー』は、どんな色で、具はどのように入っているか。カレーだと、音にはあまり特長がないかもしれませんが、舌ざわりやにおいなども、「おいしさ」の表現をより深いものにしてくれます。


● 「おいしさ」を他の何かに置きかえてみる

伝えにくい情報は、ユーザーがすでに知っているであろう、違う情報に置きかえて、説明してみましょう。

例えば「辛さ」は、「舌の感覚」を伝えなくても表現することができます。

 ・食べ始めてしばらくすると汗がにじむくらいの辛さ
 ・体がほどよくほてるくらいの辛さ
 ・CoCo壱番屋の“1辛”ぐらいの辛さ
 ・小学生以上なら食べても大丈夫な辛さ

 などなど。

できるだけ忠実に、かつ美味しさが伝わるような「例え」を探してみてください。

ただひとつ注意しておきたいのは、表現に凝りすぎて言葉遊びになってしまうことです。ワインの味の表現で、こんなのを耳にしたことはありませんか?

「小春日和の公園を吹き抜ける風のような芳醇な味わい」

…なんかすごいけど、よくわからないですよね。

カレーの味を伝える上では、そこまでやる必要はありません。表現は、無理にひねり出さないようにしましょう。


● 「周囲の感想・反応」も載せてみる

あなたの口コミは、商品が売れるための非常に重要な情報となりますが、あなたの周囲の反応もまた、あなたの口コミをより強いものにしてくれます。

もし『アクトレカレー』を一緒に食べた人がいれば、その人の感想や反応も書いておくと良いでしょう。

 「一緒に食べた友だちも美味しいと唸りながら食べてた」
 「子どもの食べるスピードがいつもより早かった」

こんな感じで、あなた自身の感想にちょっと添えておくだけでも説得力が出てきます。


以上、これらの方法を試しながら、『アクトレカレー』の味を表現してみてください。味以外の訴求ポイントについても、まずはざっと書いておいて、次のステップに進んでいきましょう。

ちなみに今回は、高級感があって味に深みがあるカレーを想定して、「美味しい」と表記しています。家庭的で人の温かみが感じられるカレーなら、「おいしい」を使うなど、工夫してみてくださいね。

次回はいよいよ最後の行程、「修正・校正で文章を磨く」です。それでは、また次回もお付き合いください!

SHARE
塚本 清志 (ツカモト キヨシ)

株式会社ポエガ 取締役

塚本 清志 (ツカモト キヨシ)

取締役・コピーライター・クリエイティブディレクター。新進気悦のベンチャー企業にコピーライターとして入社。評価対象は成果のみという環境の中、入社7か月でライターチームのトップに就任。現在は(株)ポエガで各種広告・Webサイトを中心に、メールマガジンなどのライティングを担当。ブランディング、プロモーションプランニングもこなす若きクリエイター。(実績:某世界的検索サービス企業、某自動車メーカーなど)

この著者の他の記事を読む

他の著者をもっと見る

ご注意ください

  • 本記事の内容は、2015/05/31更新時点の情報です。更新日より期間が経過している場合など、状況により現在の情報とは異なる可能性があります。
  • 一部、体験談などの執筆者の個人的な意見、株式会社インタースペース(アクセストレード)以外が提供するサービスの紹介が含まれる場合もあります。情報の内容には十分に注意しておりますが、万が一、損害やトラブルが生じた場合も責任を負いかねますので、内容をご確認の上ご自身の判断のもとでご利用ください。
  • 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載等を禁じます。

カテゴリーから探す

タグから探す

アフィリエイトをはじめよう!
無料新規パートナー登録
広告出稿を希望のかたはこちら
無料資料請求はこちら