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Google生成AI「Gemini」とは?使い方やChatGPTとの違いを紹介

公開日:2025/02/27

紺野リサ

株式会社インタースペース

紺野リサ

Google生成AI「Gemini」とは?使い方やChatGPTとの違いを紹介

みなさんAIを活用していますか?テキストの作成や画像生成にとても便利ですよね。

私も仕事ではSNS投稿のテーマ出しや記事タイトルの案出しなど、プライベートでは旅行プランの立案や思考のアウトプット先として活用し、今では公私共になくてはならない心強いパートナーに (^^)/

主に利用していたのは、メジャーなAIとして人気のあるChatGPT。そんな中2024年5月にGoogleのAI「Gemini(ジェミニ)」日本語版が登場しました!

Geminiではどんなことができるのか?ChatGPTと比較してどういった違いがあるのか?など、実際に両方使ってみた感想を含めて詳しく解説していきます。

Gemini(旧称:Bard)は、2024年2月にGoogleがリリースしたマルチモーダルAIモデルです。
マルチモーダルとは、テキスト・画像・音声や動画など複数のデータを同時に学習、処理できるAIモデルのこと。様々な情報を組み合わせることで、より高度な認識や推論が可能になりました。

例えば、音声による質問を理解してテキストで回答する、画像の内容を理解してその説明文を生成する、といったことができます。この技術によって、より人間の認識に近い形で処理をできるため、これまでより自然なコミュニケーションが可能になりました。

Geminiのプランと料金

Geminiは基本的に無料で使えます。テキスト作成や画像生成、記事校正やアイデア出しなどを行う場合は無料版のGemini で十分。より高度なモデルを使いたい場合は有料版のGemini Advancedと契約しましょう。有料版はGoogle One AI プレミアムプランの一部としてサブスクリプションに含まれています。

Geminiプラン比較表

Geminiの最新モデルはGemini 2.0(2025年2月現在)。それぞれのモデルの特長は以下の通りです。

各モデルの特長


  • Gemini 2.0 flash|日常的なタスクのサポート。普段使いにはこれでOK!
  • Gemini 2.0 flash Thinking Experimental|複雑な問題でも解決までの過程を段階的に表示してくれる。
  • Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental with apps|YouTubeやGoogleマップなど、Google関連のアプリと連携してくれる。

GeminiはGoogleアカウントがあればだれでも無料で簡単に始めることができます。
主な手順は、以下の3ステップです。

  • 1.GoogleアカウントにログインまたはGoogleアカウントを新規作成
  • 2.Gemini にアクセスし、「Geminiと話そう」をクリック
Geminiトップページ
  • 3.プロンプト入力欄に気なることややりたいことを入力
Geminiプロンプト入力画面

コンテンツ作成アシスト

Geminiはブログやサイト・SNSの運営に役立つ機能がたくさんあります。
記事の構成案や文章案を作ってくれたり、記事タイトル案を出してくれたりとコンテンツ作成のアシスタントとしてかなり活躍してくれます。

Gemini活用例


  • SEOを意識したタイトル案を生成
    • └検索ボリュームの多いキーワードを入力するとタイトル案をいくつか提案してくれる。
  • 記事の見出しや構成を作成
    • └記事のテーマを入力すると記事の流れや論理的な構成を提示してくれる。
  • ターゲットに合わせた記事アイデアを提案
    • └記事のターゲット層(初心者向け・専門家向けなど)を指定すると、適切な情報やネタを出してくれる。
  • SNS投稿のキャプションを作成
    • └プロンプトに投稿テーマを入力するとSNSの投稿文を自動作成してくれる。
  • リライト&校正アシスト
    • └作成した文章をチェックして改善案を出してくれる。

画像生成

Geminiは画像生成がとても得意!Geminiの画像生成は「Imagen 3」というGoogleが開発した最新の画像生成AIモデルが使われています。

Imagen 3は従来のバージョンよりも光の表現・構図・テクスチャの再現力が向上し、よりリアルで精密な画像を生成できます。また「写真タッチ」「絵画タッチ」「イラストタッチ」など、さまざまなスタイルの画像生成に対応しているので、ユーザーのニーズに応じた多彩な画像を作成できます。

実際の生成画像はこのような感じです。

プロンプト:お花畑の中に湖と3つの山が連なっている画像を作って
Geminiで生成したお花畑の中に湖と3つの山が連なっている画像
  • ※Geminiで生成

かなりリアルな写真のような画像を生成してくれました。
ここから微調整も可能です。プロンプトに「お花の種類をネモフィラにして」「空を晴れさせて」など、色々と調整したいな~と思うことを入力していきます。

Geminiで生成したお花畑の中に湖と3つの山が連なっている画像(修正版)
  • ※Geminiで生成

完成した画像がこちらです。テキストの指示だけでここまで理想に近い画像を生成してくれるのでSNS投稿用やアイキャッチ作成用に活用するにはかなり使いやすいと思います。

ただし画像のサイズ指定はまだ難しいようなので利用する際にはリサイズが必要です。

画像検索

プロンプト入力画面の左側に画像をアップロードするアイコンがあるので、そこから画像をアップロードして画像検索できます。

Geminiの画像検索画面

「なんという名前の花ですか?」という問いに対し、Gemini は名前を答えるだけではなくお花の特徴まで教えてくれました。この情報量もGoogleの検索結果を用いて学習しているからこそ、なのでしょうね!

アプリだとGemini Liveが使える

スマホでGeminiを使う場合はアプリが便利です!なぜなら「Gemini Live」という音声アシスタントが使えるから。アプリを開いて右下のアイコンをタップ。そうするとGeminiとの会話がスタートします。

Gemini Live操作画面

会話中はボタンを押さなくても常にマイクがオンになっているのでそのまま話していてOK。会話の履歴は終了後にテキストとして確認できます。実際に使ってみましたが、なんというか回答が返ってくるまでの間が短くほぼ人間と喋っている時の感覚に近いですw。

かなり自然な会話を楽しめるので、何か問題を解決したいというよりも、会話をしてアイデアを整理したいときや、アイデアがほしい時などに使うと良いのかなと思います。

学習データの取り込み期間(カットオフ)が違う

GeminiとChatGPTは学習データの取り込み期間が異なります。
Geminiは具体的には公表されていませんが、常に最新のGoogleでの検索結果を反映しています。

一方ChatGPTは無料版が2021年9月まで、有料版は2023 年 10 月までの学習データを取り込んでいるようです(参照元:OpenAI)。

そのため、より最新の情報を必要とする場合はGeminiを活用するといいかもしれません。ただし質問によっては、必ずしも正しい情報を出してくれるとは限らないので、自分でファクトチェックをする必要があります。

Geminiはコピペなしでスプレッドシートに表を書き出せる

個人的に使ってみていいなと思ったのは「表を作成してそれをそのままGoogleのスプレッドシートに書き出せる」という機能。GeminiはGoogle系のツールと連携しやすく、Googleツールを活用しているかたにとってはとても便利です。

例えば、以下のようなプロンプトを入力します。

プロンプト:GeminiとChatGPTの違いを教えてください。それを表にまとめてください。

するとすぐに表にしてまとめてくれます。ここまでは、まあまあ便利だなあ~!という感じですよね。

Geminiによる「GeminiとChatGPTの比較表」

ですがここで終わらないのがGeminiのすごいところ!

表の右下に「Googleスプレッドシートにエクスポート」という文字が…!
ここをクリックすると、プレッドシートに移動してそのまま書き出してくれました。

GeminiとChatGPTの比較表(スプレッドシート)

一方、ChatGPTはExcelやWordなどMicrosoft系のツールと連携しやすく、ファイルに書き出すことも可能ですが、その場合は「表を書き出して」と指示を出す必要があります。

その点Geminiは「表を書き出して」と指示しなくてもスプレッドシートに書き出せるので便利ですね。

生成文章の違い

Geminiはマルチモーダルな処理が得意なため正確な情報や文章作成が得意です。一方ChatGPTはより感情に寄り添うような文章を作成してくれます。

同じプロンプトを入力してそれぞれの違いを見ていきましょう。

プロンプト:インスタグラムのプロフィール文章を作成してください。運営アカウントは節約情報を発信しています。

▼Geminiの回答

Geminiの回答

まずはGeminiの回答。なんと3つの案とハッシュタグの提案もしてくれました!これだけのバリエーションがあるとプロフィール作りの参考になりますね。

自分の情報を入れる箇所に[あなたの名前]と書いてくれているのでオリジナルの文章が作れます。
ただ「主婦の○○です」「元銀行員○○が」など本当のプロフィールとは違う情報で文章を作成することもあるので、そのまま使うのではなく自分の情報に修正して活用しましょう。

また、プロフィール作成にプラスして、インスタグラムアカウント設計のポイントやインスタグラムを運営する際の注意点なども教えてくれ、アカウント運営やコンテンツ作りの際はかなりサポートをしてくれる印象です。

▼ChatGPTの回答

ChatGPTの回答

一方ChatGPTの場合はGeminiに比べ端的に回答してくれています。
3つ案を出してくれたGeminiと比較するとちょっともの足りないかな…、という印象。プロンプトを入力する際は「3つ以上案を出して」「文字数は○字以上○字以内にして」などGeminiよりも詳細に指示を出す必要がありそうです。

ただ、ChatGPTは生成した文章のあとに「どうでしょうか?」「もっとこうしたいなどありますか?」「詳しい説明が必要であれば教えてください」などこちら側に寄り添うような問いかけをしてくれます。会話のようにチャットしながら文章を練られるので、Geminiよりも人間と対話している感がありますw。

作ってくれる文章の質としてはどちらも素晴らしいですが、今のところGeminiのほうがプロンプトに詳細を詰め込まなくても回答の質が高いため、ブログやSNSなどに使う文章を簡単に作りたい場合はGemini がおすすめです。

生成画像の質

画像の質感も少し異なります。
一回目の生成ではGeminiのほうがリアルで写真のような画像に、ChatGPTのほうがイラストチックな画像を作ってくれました。

それぞれ同じプロンプトを入力して「スマホ」と「白い犬」の画像を生成してもらうと…

GeminiとChatGPT画像生成の質比較

どうでしょう?結構質感が違いますよね。

既述したようにGeminiの画像生成にはGoogleの最新画像生成モデルであるImagen 3が使われているので高品質で写真のような画像が出来上がるようです。よりリアルで写真のような画像を作りたい場合はGeminiを使用、可愛らしいイラストチックな雰囲気で画像を作りたい場合はChatGPTを使用、というように使い分けるのもいいでしょう。

ただし、Geminiは人物の画像が生成できないので注意が必要です。正式な情報はまだ出ていませんが有料版のGemini Advancedでは近々人物画像の生成ができるようになるみたいです。

ChatGPTなら無料版でもある程度人物の画像生成はできるのでぜひ試してみてください。

▼ChatGPTで「アフィリエイター」の画像を生成

ChatGPTで「アフィリエイター」の画像を生成

検索結果にAIの回答が表示されるようになってきている

2025年2月現在、Googleの検索結果ページには生成AI搭載検索エンジン「AI Overview」が実装されています。
AI Overviewとは、GeminiをGoogle検索向けにカスタマイズした機能のことです。検索結果に「AIによる概要」と表示されている部分が該当します。

AI Overviewの表示例

現在は「○○とは」「○○やり方」などのハウツー系キーワードであれば、AIの回答を表示することが多そうです。

ですが、今後はいろいろなキーワード検索結果にAIの回答がトップで表示されるようになるということも考えられます。今はまだ精度がそこまで高くない印象ですが、回答の精度が上がってくるとサイトよりも先にAIの回答で解決する、なんてことになるかもしれません。

現在は、Google検索など検索エンジンでの検索のほか、YouTubeやインスタグラムなどのSNS検索をするかたも増えてきていますが、今後はAI検索が増えていくという未来があるかも…?

検索結果のソース元に表示されるような記事を作る

AIの回答で解決するなら、サイトに訪れるユーザーは減ってしまうのでは?!と思いますよね。
ただ、まだ悲観的になるには早いかもしれません!

それはAIで生成された回答には現時点だとソースとなるブログやサイトのリンクが表示されているから。
回答の情報元がリンク表示されるのであれば、ブログやサイトへの新たな流入元となる可能性もあります。

AIに正しい情報だと認識されるためにもコンテンツの質を高め続ける必要がありそうです。
コンテンツの質を高めるには、Googleが提唱している「E-E-A-T」を意識してみましょう。

E-E-A-T


  • 経験(Experience)|自身の実体験に基づいた内容か
  • 専門性(Expertise)|その分野において高い専門性や知識があるかどうか
  • 権威性(Authoritativeness)|その分野において信頼されている人が書いているか
  • 信頼性(Trust)|その情報は信頼できるか

アメリカのGoogle検索ではAI Overview が製品比較の表示を開始しています。日本ではまだ展開されていませんが、比較して購入したい商品がある場合、スペックを比較したいときにはかなり便利になりそうです。

でも実際に製品を購入したいときって、使ってみた感想や使用感を知りたくはありませんか?
この自身の実体験という部分はAIには作成できない部分です。

AIが生成した回答は必ずしも正しいとは限らないかつ、ユーザーが求めている情報ではない可能性があります。そうした時に記事を書いた人の経験や専門的な知識が落とし込まれたコンテンツを提供できれば、ユーザーに有益な情報となり、結果的にGoogleからも評価されるようになります。

今後の動きがどうなるか正確にはわかりませんが、いずれにせよAIに完全に頼りきりにするのではなく、E-E-A-Tを意識したオリジナリティのあるコンテンツを作り続けることが大切だと考えます。

記事以外の集客チャネルを増やす

検索エンジンの検索結果にはブログやサイトの記事だけではなく、X・インスタ・YouTubeなどのSNSコンテンツも表示されるようになっています。そのため、こうした各SNSでも発信し、「ブログやサイトに集客するチャネルを増やす」ということも大切です。

また各SNS内での人気度(バズ)も重要です。各SNSの特性を学んでそこからブログやサイトに流入してもらえるように集客チャネルを増やしてみましょう。

GeminiはGoogleアカウントがあればすぐに使えるからとても便利!いつもChatGPTを使っているのでGeminiはどうなんだろう?と思っていましたが、Googleのスプレッドシートにすぐデータが落とせるのは便利ですね!

また、ChatGPTよりも論理的な答えが返ってくるので、なんか話したいな~というよりは「しっかりとした答えや返答が欲しい」「SNS運用や記事のアシストをしてほしい」という時にはピッタリかもしれません。

ただ、Geminiに限らずAIの作る文章は人間が読むとまだまだ不自然に感じることも。そして必ずしも正しい情報とは限らないのでファクトチェックはかかせません。

アフィリエイト記事を作成する際は自分の目でしっかりチェックし、上手にGeminiを活用してみましょう!

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